一般社団法人 千葉県馬主会

一般社団法人 千葉県馬主会のメイン画像

船橋競馬場の歴史とともに地域に貢献を。

2025年に、新たな一歩を踏み出す「三代目船橋競馬場」が、堂々と開場いたしました。
この日を迎えるにあたり、これまで船橋競馬を支え、育ててくださった関係者の皆様、地域の皆様、そして全国の競馬ファンの皆様に、心から御礼申し上げます。

船橋競馬場の歩みを振り返りますと、初代競馬場は1950年、わずか2か月という短期間で完成しました。
戦後間もない時代に、地域に夢と希望を取り戻したいという強い想いのもと、多くの先人たちの努力によって築かれたものです。
その20年後の1971年には、5年の歳月をかけて第二代スタンドが竣工し、近代競馬場として新たな歴史を刻みました。
そして本年、実に54年ぶりに三代目となる新スタンドが誕生いたしました。
最新の設備、安全性、快適性を備え、これまで以上に多くの方々に愛される競馬場として再出発いたします。

この75年の間、船橋競馬場は幾度となく試練の時を迎えました。
開催の存続が危ぶまれた時期もありましたが、そのたびに立ち上がり、今日まで歩みを続けてこられたのは、競馬に関わる全ての方々の情熱と努力、そして「人と馬の絆」があったからこそです。
75年前に競馬を築いた先人と、いまここに集う皆様との間には、一本の見えない糸のような絆が確かに存在しています。
その絆こそが、船橋競馬を支え続けてきた最大の力だと感じております。

この新たなスタートを機に、私たち千葉県馬主会も、競馬の発展と地域社会への貢献に、より一層尽力してまいります。
競馬は、単なる勝敗の世界にとどまらず、「人と馬の共生文化」を象徴するものです。



その象徴的な取り組みのひとつとして、現在、船橋競馬所属の一部厩舎の馬が参加している「うまぷれ。」というプロジェクトがあります。
「うまぷれ。」は、現役競走馬や引退競走馬に対して、全国のファンが“規格外品の野菜”をプレゼントできるサービスです。
市場に出せない形の不揃いな人参やりんごを、JAあいち中央や地域農家が協力して提供し、馬たちへと届ける仕組みで、これにより馬を愛するファンの想いと、農業の課題解決、そして動物福祉の向上がひとつの輪でつながっています。

ファンの皆様が贈った野菜を、馬たちが嬉しそうに食べる姿は、見る人すべての心を温かくします。
その一頭一頭に込められた「ありがとう」という気持ちは、まさに競馬文化の根幹にある“人馬一体”の精神そのものです。
また、この「うまぷれ。」は、サーキュラーエコノミー(循環型社会)という考え方を実践する社会貢献活動としても注目されています。


新スタンドの完成により、私たちはこれまで以上に開かれた競馬場を目指します。
地域の皆様が気軽に訪れ、子どもたちが馬とふれあい、命の大切さを学べる場所。
そして、ファンの皆様がレースの熱気だけでなく、人と馬のつながりの尊さを感じられる場所。
この船橋競馬場が、そんな「人と馬の交流拠点」となっていくことを心から願っております。

これからの船橋競馬場は、レースの舞台であると同時に、地域社会のシンボルとして、そして“未来へとつながる希望の場所”として歩みを進めてまいります。
馬主、調教師、騎手、厩務員、そしてファンの皆様――この競馬に関わるすべての人が、ひとつの輪となって、次の時代を築いていく。
その中心に、船橋競馬場があり続けたいと強く願っております。

本日、この喜びの日を皆様と共に迎えられましたことを、改めて心より感謝申し上げます。
そして、この新しい競馬場が、これからも地域とともに、馬とともに、そしてファンの皆様とともに輝き続けることを祈念いたします。

一般社団法人 千葉県馬主会 会長 瀬山孝一

名称
一般社団法人 千葉県馬主会
住所
千葉県船橋市若松1-2-1 船橋競馬場内
Web
https://chiba-umanushikai.com/